北海道の電力会社はどこが安い?冬の暖房代まで含めた料金比較と選び方

北海道電力の電気料金は、大手電力10社の中で最も高い水準にあります。X上でも「全国一高い北海道電力の27円/kWh」という投稿が話題になるほどです。

冬場はさらに深刻で、暖房をフル稼働させる11月から3月にかけて電気代が夏の2〜3倍に跳ね上がります。オール電化住宅なら月5万〜9万円になることも珍しくありません。

ただし北海道は、沖縄と違って新電力の選択肢が15社以上と豊富です。問題は「どこが本当に安いか」が、住宅タイプ(従量電灯かオール電化か)や世帯の使用量によって大きく変わること。本土向けの電力会社ランキングだけでは判断しにくい部分があります。

北海道の電気代がなぜ高いのか、冬の暖房代を含めてどの電力会社が安いのか、オール電化でも新電力に変えて大丈夫なのか。北海道に特化した情報だけを整理しました。

目次

北海道の電気代が全国一高い理由

北海道電力の電気料金は全国10社で最高水準

大手電力10社の従量電灯プランで比較すると、北海道電力の料金単価は全国で最も高い部類です。たとえば一人暮らし(30A・120kWh)の場合、北海道電力の月額は約5,286円。九州電力と比べると月1,000円以上高くなります。

これは北海道に住んでいないと実感しにくい差ですが、年間にすれば1万2,000円以上の開きです。ファミリー世帯(50A・400kWh)では北海道電力の月額が約17,738円に達し、差額はさらに広がります。

なぜ北海道だけ高いのか

理由は主に3つあります。

1つ目は、泊原子力発電所が2012年から停止していること。泊原発が稼働していた時期は発電コストが低く抑えられていましたが、停止後は火力発電への依存度が高まり、石炭やLNGの燃料費が料金に上乗せされています。X上でも「原発再稼働で料金値下げ?」という記事が話題になるなど、道民の関心は高いテーマです。

2つ目は、広大な北海道全域に送配電網を張り巡らせるコストが大きいこと。面積は九州の2倍以上あり、人口密度の低いエリアにも電力を届ける必要があります。

3つ目は、本州との電力の融通が限られること。北本連系線(北海道と本州をつなぐ送電線)の容量には上限があり、本州から安い電力を大量に引き込むことができません。

北海道の電力自由化の現状

2016年の電力自由化は北海道にも適用されており、新電力の選択肢は15社以上と本土並みに豊富です。オクトパスエナジー、シン・エナジー、Looopでんき、ENEOSでんき、北ガスの電気など、大手から地元企業まで幅広く参入しています。

ただし注意点がひとつ。新電力の多くは従量電灯向けのプランが中心で、オール電化住宅向けの時間帯別プランを持っている会社は限られます。オール電化の人が安易に乗り換えると冬に逆転するケースもあるため、住宅タイプ別の判断が欠かせません。

北海道の電気代の平均はいくら?灯油代を含めた総光熱費

世帯別の電気代平均

世帯構成月額目安(夏)月額目安(冬)
一人暮らし4,000〜6,000円8,000〜15,000円
2〜3人世帯8,000〜12,000円15,000〜25,000円
4人以上12,000〜18,000円20,000〜35,000円
オール電化10,000〜15,000円30,000〜90,000円

実は、知恵袋に「今月電気代が9万来ました。北海道住み、オール電化、ドリーム8契約」という投稿があります。本土の感覚では信じがたい金額ですが、オール電化で蓄熱暖房器やエコキュートをフル稼働させる冬の北海道では珍しくありません。

冬と夏で電気代はどれくらい変わるか

北海道の電気代は、冬場(11〜3月)に夏場の2〜3倍になるのが一般的です。暖房期間が約5ヶ月と長く、この期間の電気代が年間の光熱費の大部分を占めます。

一方、北海道の夏はエアコンが不要な地域も多く、夏場の電気代は本土より安いケースもあります。問題は圧倒的に冬です。

灯油代を含めた年間の総光熱費の目安

北海道の約60%の世帯が灯油暖房を使用しています。灯油代の年間目安は2〜3人世帯で10〜20万円程度。電気代と合わせた年間の総光熱費は、一人暮らしで15〜25万円、ファミリー世帯で30〜50万円に達します。

電力会社を選ぶ際に「電気代だけ」で比較するのは不十分です。灯油併用世帯は灯油代を含めたトータルで判断すべきですし、オール電化世帯は電気代がそのまま光熱費の大部分を占めるため、プラン選択の重要度がさらに高くなります。

北海道で選べる電力会社一覧と料金比較

北海道電力エリアで契約できる電力会社一覧

電力会社料金タイプ特徴セット割
北海道電力固定従量大手電力。全道カバー。オール電化プランありなし
オクトパスエナジー固定単価基本料金・従量料金ともに北電より安いなし
シン・エナジー固定従量3人暮らしで最安水準なし
Looopでんき市場連動基本料金0円。使用量が多いほど有利なし
ENEOSでんき固定従量ガソリン割引ありなし
リボンエナジー市場連動基本料金0円。オール電化プランもありなし
エネワンでんき固定従量基本料金無料キャンペーンありなし
idemitsuでんき固定従量ガソリン割引カーライフ割引
北ガスの電気固定従量地元企業。都市ガスとのセット割北ガスセット割
トドック電力固定従量コープさっぽろ系列なし
auでんき固定従量Pontaポイント還元au/UQセット割
TERASELでんき固定従量楽天ポイント等の特典選択制なし
リミックスでんき市場連動一人暮らしで最安水準なし
ミツウロコでんき固定従量全国展開の新電力なし

世帯別おすすめ電力会社

世帯の使用量と「固定単価型か市場連動型か」の好みによって最適な電力会社は変わります。

一人暮らし(30A・120kWh想定)の場合、固定単価型ならオクトパスエナジーが北海道電力より月約236円安くなります。市場連動型を許容できるなら、リミックスでんきが月約1,441円安い計算です。ただし市場連動型は冬場に単価が跳ねるリスクがあります。

知恵袋でも「北海道で安くておすすめの電力会社はどこ?一人暮らし20A」という質問が上がっていますが、使用量が少ない一人暮らしでは固定単価型の差額は月数百円にとどまります。市場連動型のリスクを取るかどうかが分かれ目です。

ファミリー世帯(50A・400kWh想定)になると差額が一気に大きくなります。北海道電力の月額17,738円に対して、Looopでんきは約11,791円と月5,947円の差。年間にすれば約7万円の節約です。固定単価型ではオクトパスエナジーが月約1,039円安くなります。

正直なところ、冬場の使用量が多い北海道では月1,000円以上の差が出るケースも珍しくありません。本土よりも乗り換えの効果は大きいです。ただしオール電化の人は注意が必要です。

各社の公式サイトで使用量を入力すれば、自分の世帯でいくら安くなるか料金シミュレーションができます。

セット割・ポイント還元で選ぶならどこか

  • au/UQモバイルユーザーなら、auでんきでPontaポイント還元+スマホセット割
  • ソフトバンク/ワイモバイルユーザーなら、ソフトバンクでんきでおうち割
  • 車をよく使うなら、ENEOSでんきやidemitsuでんきでガソリン割引
  • 北ガスの都市ガスを使っているなら、北ガスの電気でセット割(詳細は後述)
  • 楽天経済圏を活用したいなら、TERASELでんきで楽天ポイント還元

オール電化住宅の電力会社の選び方

オール電化でも新電力に変えて大丈夫か

知恵袋に「札幌でオール電化の場合に契約するおすすめの電力会社を教えてください」という質問があります。この疑問の答えは「場合による」です。

オール電化住宅は、暖房・給湯・調理がすべて電気のため、冬場の使用量が1,000kWhを超えることもあります。北海道電力のドリーム8やeタイム3は夜間の電気料金が大幅に安い時間帯別プランで、蓄熱暖房器やエコキュートを夜間に稼働させることで電気代を抑える設計になっています。

新電力の多くはフラットな従量料金のため、この夜間割引がなくなります。相談を受けていて感じるのは、オール電化の人が安易に新電力に変えて冬に後悔するケースがあること。時間帯別プランの恩恵を失うリスクは、乗り換え前に必ず確認すべきです。

ドリーム8・eタイム3利用者の乗り換え先比較

ドリーム8は新規受付が終了しているプランです。一度解約すると二度と契約できません。知恵袋の「今月電気代が9万来ました。ドリーム8契約」という投稿のように、ドリーム8でも冬場は高額になりますが、だからといって安易に新電力に変えると、戻れないまま想定より高くなるリスクがあります。

eタイム3は現行のオール電化向けプランで、昼間・朝晩・夜間の3つの時間帯で料金が異なります。夜間単価が安いため、蓄熱暖房器やエコキュートの稼働時間を夜間に集中させている世帯には有利です。

オール電化向けに新電力を検討するなら、リボンエナジー(基本料金0円のオール電化プラン)が選択肢に入りますが、市場連動型のため冬のリスクがあります。

オール電化は北海道電力のまま(エネとくスマートプラン)が最適な場合も

北海道電力には「エネとくスマートプラン」というオール電化向けの現行プランがあります。eタイム3より新しい設計で、時間帯別の料金体系を維持しつつ料金水準を見直したプランです。

ドリーム8やeタイム3を使っている人は、まず北海道電力内でエネとくスマートプランへの変更を検討するのが安全な選択肢です。北海道電力の公式サイトからプラン変更の手続きができます。

北ガスの電気は安い?北海道電力・新電力との比較

北ガスの電気の料金体系と特徴

実は、知恵袋で「北ガスとどっちがいい?」という質問が多く上がっています。北海道ガス(北ガス)は札幌圏を中心にガスを供給する地元企業で、電力サービス「北ガスの電気」も展開しています。

北ガスの電気(従量電灯Bプラス)は、北海道電力の従量電灯Bよりやや安い料金設定です。ただし、シン・エナジーやオクトパスエナジーなど他の新電力と比べると料金面では劣るケースもあります。

地元企業としての安心感と、対面窓口で相談できる利便性が北ガスの強みです。

ガスとセットで安くなる?北ガスセット割の実力

北ガスの電気は、都市ガスとセットで契約すると「付帯割引」が適用されます。ガスとセットにすることで月数百円の割引になる場合があります。

すでに北ガスの都市ガスを使っている世帯は、セット割を含めたトータルで比較する価値があります。一方、灯油暖房でガスを使っていない世帯は、セット割のメリットがないため、他の新電力を選ぶほうが合理的です。

北海道電力のまま電気代を下げる方法

新電力への乗り換えに抵抗がある人でも、北海道電力のままで電気代を下げる方法があります。実際のところ、ブラックアウトの記憶から大手の安心感を重視する人は多いです。その気持ちは理解できますし、北海道電力のままでもやれることはあります。

エネとくプランへの変更

北海道電力には従量電灯B以外にも「エネとくMプラン」「エネとくLプラン」があります。使用量が多い月が続く世帯では、エネとくプランのほうが従量電灯Bより安くなるケースがあります。

北海道電力の公式サイトで自分の使用量を入力すれば、どのプランが最適かシミュレーションできます。

ほくでんエネモールの活用

北海道電力には「ほくでんエネモール」という会員サービスがあり、電気料金の支払いに応じてポイントが貯まります。貯まったポイントはWAONやnanacoなどの電子マネーに交換できます。

登録は北海道電力のWebサイトから無料でできます。すでに北海道電力を使っているなら、登録するだけでポイントが貯まり始めます。

契約アンペアの見直し

北海道電力の従量電灯Bは、契約アンペアが大きいほど基本料金が高くなります。40Aで契約しているが実際には30Aで十分、というケースは少なくありません。

30Aから20Aに下げると、基本料金が月約350円安くなります。年間で約4,200円の節約です。ブレーカーが頻繁に落ちない範囲で見直してみてください。

新電力への乗り換え手順と注意点

乗り換えの手順

新電力への乗り換え手続きはシンプルです。

  1. 検針票(または北海道電力のマイページ)で「お客さま番号」と「供給地点特定番号」を確認する
  2. 乗り換え先の新電力のWebサイトから申し込む
  3. 新電力側が北海道電力への解約手続きを代行する(自分で連絡する必要なし)
  4. スマートメーターへの交換(未設置の場合のみ。無料・立会い不要)
  5. 2〜4週間後に切替完了

工事は不要、停電もなし、費用もゼロです。

燃料費調整額と市場連動型プランのリスク

北海道は冬場の電力需要が大きいため、燃料費調整額の変動幅が本土より大きくなります。新電力の中には燃料費調整額の上限を撤廃しているところがあり、燃料価格が高騰した場合に北海道電力より高くなるリスクがあります。

率直に言って、市場連動型プランは北海道の冬には怖い面があります。1月〜2月の電力需要ピーク時に市場価格が跳ねるリスクがあるためです。春や秋の試算では安く見えても、冬場に想定外の請求が来る可能性があります。固定単価型のプランを選ぶほうが、冬の安心感は大きいです。

ただし、市場連動型でも電気の使い方を工夫できる人(夜間や休日に使用を集中させるなど)は、年間トータルで大幅に安くなるケースがあります。リスクを理解した上で選ぶなら、有力な選択肢です。

ブラックアウトが起きたら新電力でも電気は届くのか

2018年の北海道胆振東部地震で全道停電(ブラックアウト)を経験した道民にとって、電力供給の安定性は料金に匹敵する判断基準です。

結論として、新電力に変えても停電のリスクは変わりません。送配電は「北海道電力ネットワーク」(送配電会社)が担っており、どの電力会社と契約していても電気の品質と停電対応は同じです。ブラックアウトが起きたら、北海道電力の契約者も新電力の契約者も同じように停電します。

乗り換えないほうがいい人の条件

すべての世帯に乗り換えが得とは限りません。以下に当てはまる場合は、北海道電力のままプラン変更を検討するほうが合理的です。

  • オール電化でドリーム8を使っている場合(解約すると二度と契約できない)
  • 月の使用量が少ない一人暮らしで、固定単価型の差額が月数百円にとどまる場合
  • 市場連動型プランの冬場リスクを取りたくない場合
  • 契約変更の手間自体が負担に感じる場合

泊原発が再稼働したら電気代は下がる?

泊原発停止が電気代に与えている影響

泊原子力発電所は2012年から停止中で、北海道電力の電源構成は火力発電に大きく依存しています。火力の燃料費(石炭・LNG)が料金に転嫁されていることが、北海道の電気代が全国最高水準にある大きな要因です。X上でも「原発再稼働で料金値下げ?」という関心の高い投稿が繰り返し見られます。

参考として、九州電力は川内原発・玄海原発の再稼働後に電気料金を引き下げた実績があります。

再稼働の見通しと料金への影響

泊原発は現在、原子力規制委員会の審査中です。再稼働すれば北海道電力が料金を引き下げる可能性はありますが、いつ再稼働するかは誰にも断言できません。

ここではっきり言うと、泊原発の再稼働を待っている間にも電気代は毎月かかります。将来の値下げに期待するよりも、今できるプラン見直しや電力会社の乗り換えで確実に安くするほうが合理的です。

まとめ

北海道は電気代が全国最高水準ですが、新電力の選択肢は15社以上と豊富です。ただし住宅タイプによって最適解が異なるため、一律の「おすすめランキング」だけでは判断できません。

判断の目安は以下の通りです。

  • 従量電灯で使用量が多いファミリー世帯 → オクトパスエナジーやシン・エナジーなど固定単価型の新電力で年間1〜3万円の節約が見込める
  • 市場連動型のリスクを許容できるなら → Looopでんきやリミックスでんきで年間5〜7万円の節約も可能(冬場リスクあり)
  • オール電化(ドリーム8) → 安易に乗り換えない。北海道電力のエネとくスマートプランへの変更を先に検討
  • 北ガスの都市ガスを使っている → 北ガスの電気でセット割を検討
  • 乗り換えの手間をかけたくない → 北海道電力のエネとくプラン変更+アンペア見直し+エネモール登録

まずは北海道電力のマイページで現在の使用量を確認し、気になる新電力の公式サイトで料金シミュレーションを試してみてください。数字で比較すれば、自分に合った答えが見えてきます。

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